※この作品は性描写があります。18歳未満の方はお戻り下さい。
18歳以上の方は自己責任でご閲覧下さい。
激しい風雨に閉じ込められた、ある宿の一室。
時折光る雷と、深夜の街をなぶる強い雨音。
外の世界の激しさから完全に隔離されたそこは、倒錯的な安心感に満ちていて、
境界のない戯れを二人の間にもたらす。
「...は、」
しなやかに横たえた左脚の太腿に手を沿わせ、立てさせた右脚の膝は横に大きく開かせて、その中心部に顔をうずめ、奥の部分から丁寧に舌と口唇で愛撫する。
「ア、ぁっ...」
全身を甘い痺れに浸されて、息をつめながら零れる声は、いつもよりも従順で。
鮮やかな緋色の着物をしどけなく纏い、乱された合わせ目からすらりと伸びた足先が、時折びくりと揺れて、その様もまた、美しい。
「ッ、晋助...」
仔供の頃の呼び名で自分を求める声を心地よく耳にしながら、ゆっくりゆっくり、快感を与えて。
「は...っぁ...」
もっとその吐息を聞いていたいから、優しく緩やかな愛撫を、とろとろになるまで続ける。
「晋助、しんすけ...」
すっかり淫らに濡れそぼった中心と、普段の凛と強い眼差しからは想像もできないほどに柔らかく溶けた表情、火照った頬と唇。
駄々を捏ねるような声で伸ばされた掌をそっと握ってやってから、浅く纏われた緋色の着物を左右に開き、露わになった白い身体の上にゆっくりと圧し掛かる。
「しん、すけ...」
ドクン、ドクン、
重ねた身体からは互いの心臓の音がくるおしいほどに伝わり、下腹部で触れ合う互いの熱が、ぬるぬると融け合って交じる。
「...いれて、」
はやく。
長い黒髪の纏わり付いた口元で、淫らにねだるその声と。
「待ってろ、」
いま、貫いてやるよ。
薄く笑みを浮かべた男の、欲に掠れたその声と。
とろとろに濡れた中心の、さらにその奥に熱をあてがい、ただそれだけでビクリと揺れた腰、しかし男は期待に応えず、赤く勃った乳首を口に含む。
「ひゃっ、ぃや、ぅ」
仔供のように甘えた声でいやいやと首を振る桂の、頭を宥めるように撫で、乳首をさらに腫らせるように、吸い上げ、転がし、舐め回す。
「ぃやぁ、あ、はやく、晋助...」
泣くような声で呼びかけるその声を、でももう少し聞きたくて、勃起したままぬるぬると震えるそこに、自身のそれを擦り合わせる。
「っい、ぁ、あ、んぅ...」
やだ、いれて、もうやだ、はやく。
与えられる倒錯的な感覚に、幼い泣き顔で舌足らずに訴える、
その姿が身体の奥から愛しくて、額と額をくっつけて、
「愛してる」
ひとこと落として、一気に貫く。
「あぁあ...!」
ひどく淫らな嬌声を、惜しげもなく溢れさせ、己を侵す身体にぎゅうとしがみつく桂に、
「愛してる」
楔を深く挿し込んできつくきつく抱き締め、ゆっくりと抜き挿しを始める。
「あ、あぁあ、あ...」
硬く熱く腫れたものが、深く打ち込まれてはぎりぎりまで抜かれ、再び奥まで挿入される、
くるおしいくるおしい、その交わり。
「晋、ぁあっ、ふぁあぅ、あぅうあ、」
はしたない表情で、はしたない声で、激しい快楽を享受する桂に、
「愛してる...」
溺れるように、縛れるように、深く深く食い込ませ、互いの感覚を、この上なく融かし合わせて。
外界から隔離された、二人だけの、ひとときの倒錯。
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