忍者ブログ
for mobile,R15/R18
[7] [6] [5] [4] [3] [2] [1] [38]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

※この作品は性描写があります。18歳未満の方はご遠慮下さい。
18歳以上の方は自己責任でご閲覧下さい。



1.

ふと名を呼ばれた気がして、桂は眠りから覚めた。
目を開けるが、まだ目前は暗い。身を起こそうとするが、うまく力が入らない。よほど深い眠りに落ちていたのだろうか、全身が弛緩しきっていた。

「ヅラ
ふいに、頭上で聞き馴染んだ声がする。
「ヅラじゃない、桂だ」
くぐもった声で反論するが、どうやら寝言だったらしく、返答はない。
銀時の胸に顔を埋める格好で、抱きすくめられて眠っていたようだ。銀時が整えたのか、畳に直接横になっていたはずが、しっかり夜具の中にいる。
あのまま2人して昼寝をしていたのかと思うと少し可笑しくて、その時間をいとしいと思う。

 突然、銀時が小さく唸り声をあげた。

銀時?」
名を呼ぶと、抱きしめる腕の力が一瞬ぐっと強くなる。
「ぎんとき」
もう一度、はっきりとその名を呼ぶ。

「ぁヅラ?」
腕がゆっくりと緩められる。顔を上げると、目覚めた銀時と目が合った。表情が微かに強張っている。
どうした。怖い夢でも、見たか?」
そっと頬に手を当て、瞳を覗き込むと、銀時はばつが悪そうに目をそらした。
何でもねぇよ」
わざとぶっきらぼうにそう言って、今しがた夢の中で失いかけた温度を確かめるべく、頬に当てられた手をとる。
その手は寝起きにしてはやはり冷たくて、せっかく自分が抱きしめて寝たのにな、と思う。
手を取ったまま桂を仰向けにして組み敷き、両手を夜具に押し付けた。
常ならば豊かにたゆたうはずの黒髪は、今はわずかに広がるのみだ。
そのまま桂の襟元に顔を埋め、首筋から鎖骨へ、ゆっくりと口付ける。

「っん

艶を含んだ桂の声が、静かな部屋に響く。
あたりはすっかり暗くなっており、月の光がうっすらと畳を照らしている。
月光の下で見る桂の肌は、怖いくらいに青白い。息吹を確かめたくて、くちびるを重ね合わせた。

っ」

懸命に口付けているうちに、桂の温度が上がってくる。
両手を絡めたまま、膝で桂の足を割り、下腹部を軽く刺激してやると、身体がびくっと震えた。
なぁ、ヅラ」
抗議の声が上がる前にもう一度口付け、膝を押し付けたまま、低い声で囁く。

「やっぱ、どーしても、したい。」
口付けを離し、じっと目を見据える。
しばらくの沈黙の後、桂が根負けしたようにふっと微笑んだ。
2人して、血だらけになるぞ?」
どことなく優しい響きを持ったその声が、銀時の耳に沁みる。
「ガキん頃と一緒にすんじゃねーよ。無茶はしねぇから」
「散々無茶をしてきておいて、よく言う
お互い傷を負っていながらも激しく求め合った昔を思い出し、桂は苦笑した。
「あまり動くと腹の傷が開くぞ?」
「銀さんも大人になったからね、大人のテクを信じなさい」
なおも何か言いかけた桂のくちびるに、これ以上の問答は不要と、勢いよく口付けた。

 

2.

 
包帯の巻かれた桂の胸元の、微かに突起した箇所を探り当て、硬く立てた舌先で、包帯の上から掠めるように刺激する。
「ひぁっ
ビクン、と白い肢体がすくんだ。
薄布越しの、常とは違う感触。桂の全身にぞわっと熱が生まれる。
怯んだ桂の掌を己の掌で絡め取り、硬度を増してきた突起を包帯の上から何度も舌でいたぶると、桂の目元が潤みを増してきた。

「いぁん、あ」

微かに悶え始めた身体。呼吸が少しだけ早くなる。
直接口付けたくなって、かぶさっている包帯をその部分だけ上下によけ、隙間から突起のみを露出させた。
桂の胸に巻かれた白い布の隙間から、色づいた乳首だけが覗く。
その光景のはらむ静かな卑猥さに、銀時はしばし言葉を失う。

「ぎんとき?」
動きを止めた銀時に、桂が怪訝な声を上げる。
見てみろよ」
っ!?」
自分のされていることを知り、桂の頬がさっと赤みを帯びる。思わず伏せた睫毛と首筋の細いラインはまるで作り物のように美しい。
清らかさと淫らさが同時に強調されるその様が、銀時を昂らせる。
再度顔を近づけ、熱い舌で溶かすように包帯から覗く突起を舐めあげると、

「あっン・・っ・・!」
常よりも微かに興奮の混じる声があがった。
「きもち、い?」
もっと吐息を聞きたくて、舌先を素早く動かし、刺激を連続して与えてやる。

はぁ、ぁ、あ、」
胸元を責められているだけなのに、下肢まで痺れてくるようだ。緩慢な快感に全身を支配され、身動きがとれない。
途切れることのない愛撫に、桂の息があがっていく。
「ぁ、ん、あぁっ」
ヅラ、」
顔を桂の耳元に近づけ、思いきり低い声で囁く。
「こういうの、すき?」
中指の腹に唾液を絡ませ、包帯から覗く乳首をぬるっと撫で回しながら、耳朶を食んだ。
「ぁんっ!う、ぅっん」
指から伝わるぬるぬるとした感触が、身体を侵食する。
くぐもったような声をあげながら、桂の表情が一段と色を帯びていく。

「んんっあっぁ、ぎ、んとき!」

耳元と胸元、両方から官能をぬり込まれ、耐えられなくなった桂は、思わず縋るように名を呼んだ。
その声があまりに熱っぽくて、銀時はたまらなくなる。胸元を弄っていた手を桂の背中に回し、傷に障らないよう気をつけながら、ぐうっと抱きしめた。
「っはぁはぁ
官能の縛りから一時的に開放され、あがった息を整えるように、桂の胸が上下する。銀時もまた、昂りを逃がすように、己の呼吸を整える。
互いに深手を負っている身だ。がむしゃらな行為に走らぬよう、少しの間、そうして互いに熱を落ち着け合う。
な、銀さん、大人ンなったでしょ」
すぐにでもめちゃくちゃにしたい衝動をギリギリのところで抑えながら、わざと余裕ぶってみせる。
どうだかな」
銀時の前髪に触れながら、桂が見透かしたような目をして笑う。
「大人の分別で、今日は、ここまでとするか?」
大人の本領発揮は、ここからだろ」
ニッと笑って銀時は、桂に再び口付けた。

PR


忍者ブログ [PR]
カレンダー
04 2025/05 06
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
バーコード