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※この作品は性描写があります。18歳未満の方はお戻り下さい。
18歳以上の方は自己責任でご閲覧下さい。



幼馴染のバンド仲間だというその男は、周囲とはどこか異質な空間の中にいるようで。
出逢ってから、まだ、ほんの数日。
短い時間の中で距離は限りなく自然に近まり、気がついたときには、全てを、絡め取られていた。
まるで異次元に攫われていったかのごとく。
 

 

「え...?」
たった今までギターを奏でていたはずの手が背後から身体を絡め取り、そのまま胸元を開いていく指があまりにも自然すぎて、桂は抵抗するタイミングを失う。
一人暮らしの、無機質なインテリア。フローリングに散らばった何枚もの楽譜。
ごく自然に部屋に誘われ、つい先刻まで、新しい曲を譜読みする指を眺めていたはずだった。
巧みに動くその長い指は、今は桂の着衣を開き、当たり前のように中へ侵入してくる。
「河、上...?」
起きていることが理解できず、素肌の上を躊躇いなく滑る指に、戸惑いの声でその名を呼ぶ。
 
----桂、

耳朶に触れた唇が、脳に染み入るような声音と共に名を紡ぐ。
「んぅ...っ」
耳元に感じる熱さと肌蹴られた素肌に小さく身を捩ると、思わず幼い声が漏れる。
河上はその喉を指先でじっとりとなぞり、

----官能を、知りたいとは、思わぬか?

言葉と同時に、胸元の突起に指を滑らせる。
「ぁんッ...」
触れられたところからぞわりと生じる、麻薬が染み込むような感覚。
身体を浸す痺れにどう対処すればいいかわからず、耳元に落とされる言葉に操られるかのように桂の全身から力が抜ける。
男の指は、怯えさせないようにゆっくり、しかし確実に、快感を塗り込んでいく。
「んっ待っ、...ッ、ぅ」
俯いて声を詰める桂の、まっさらな胸元を唾液を絡めた指で弄りながら、もう片方の手で顎を上向かせ、形のよい頭を自分の肩に凭れさせる。
喉から胸元へかけての白く美しい曲線ができて。
----全てを、委ねろ。
直接脳に響くような命令が、桂の感覚を支配していく。
「ぁ、んや、ぁっ...」
慣れぬ官能に耐えられず身悶える桂に、河上はあやすように言葉を落とす。
--怖がることはない、
「ン...っ」
長い指が、後ろからそっと桂の口元を塞ぐ。もう片方の手は、胸元から下へと降りていく。
「ん、んン...っ、ッ」
臍の付近をなぞる指に、ぞくぞくとした感覚が身体の芯から立ち昇ってくる。
唇を塞ぐ指に熱を吐き出す先を奪われ、桂は涙を溜めてもがく。だが身体に力が入らない、まるで快感に縛り付けられているかのように。
----音以外で、喘いでご覧。
感覚を支配する声が、静かに確実に命令する。
----眼は口ほどに物を云う、というだろう。
河上は耳朶にキスを落とし、臍のわずか下を三本の指で擦るように撫でる。
身体の奥から熱を引き出されるようなその行為。ぞくぞくと熱を帯びた瞳が、半ば伏せられて長い睫毛に縁取られ、やがてひどく煽情的な表情が生まれる。
口元を塞がれたまま、瞳が切なく濡れていき、眉が官能的な形を作り、震える瞼が喘ぐように瞬く。
----そう、上手だよ...
無知な桂をリードするように、指はさらに下へと降りていく。
「ンッ...」
びくり、身体が震えると同時に塞がれた口から漏れる声。
敏感な箇所に触れられ、全身にどうしようもなく熱い痺れが走る。
涙の溜まった瞳が大きく揺れ、睫毛の先に玉を結ぶ。
----ほら、
口を塞いでいた指を離し、口唇を優しくなぞる。すると固く結ばれていたそこがふるりと緩み、薄く開いて舌が覗く。
----声を、出したいだろう?
低く落ち着いた声が、導くように桂の脳髄に沁みこんで来る。操られているような縛られているような、この上なく卑猥な気分になるその声音。
----喘げ。
そして指先から与えられる、身体が蕩けるような刺激。
「ん、あぁ...っ、ふ...ぁ」
唇が花開いていくように色を増し、熱の籠もった官能的な声が滲み出る。
----もっと、熱を吐くように...
「は...ぁ、っふ...」
静かな声に導かれ、次第に大人びていく妖艶な声、表情。
----そう、上手だ。
「ふ、は...、んッ、あぁ...」
----...いい、な...
河上は熱に浮かされたその顔をじっと見つめ、
----もっと、声を、
指の刺激をさらに強めていく。
「あ...あぁっ...、は...ッ」
桂はぐったりと上体をもたせかけ、なすがままに触れられて、それはまるで全身を快感に絡め取られているようで。
「ん、ぃや...ぁ...、河上...ッ」
----気持ち良い、だろう...?
喘ぐ音色を堪能するように眼を細め、熱い息を吐くその口内に指先を浅く潜らせて、河上は優しく教え込むように囁く。

----だがここからは、俺の速度でやらせて貰う。

突然身体を組み伏せられ、脚を開かれ、腰を浮かされ、
「ぃああああっ...!」
容赦なく身体をこじ開けられて、
「ひ、ぁ、ああっ、あっ、あ、んあっ...!」
深く貫かれていく感覚、上がる悲鳴。だが河上は躊躇なく身体を進めていく。
「あ、ぁああっ!」
奥の奥まで挿し込まれ、
「ん、や、アっ」
すぐに激しく揺さぶられ、
「んア、ぁ、あぁッ...!」
もう何がどうなっているのか分からない。
息ができないほどの痛み、そしてそれを上回る、全身を縛り付けるような刺激。全く体験したことのない、恐ろしくも抗いがたい強烈な快感。
「ひ、あ、ぁああっ、ぁ、んや、ぁッ」
先刻までの様子とは打って変わった河上の過激な動き、その冷静で獰猛な眼。
「ッぁ、あぁ、ぁ...」
身体の内部から溶かされていくような感覚に、桂の表情が淫らに蕩けていく。
普段見せる固い顔からは想像もできないようなその姿。
河上は満足そうに笑み、その熱い唇にそっと口付けた。
 

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