※この作品は性描写があります。18歳未満の方はお戻り下さい。
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3.
2年の間に成長した、互いの身体。
仔供から思春期へと変わりつつあるその肉体を確かめるように、銀時は小太郎に触れていく。
「ぎ...んっ、」
肌をこんなふうに撫でられるのは初めてで、恥ずかしさと、またそれとは別の妙な感覚が、身体の奥から疼くように滲み出てくる。
「こたろ、」
掌で、指先で、裸にした小太郎の輪郭や手触りを確かめ、銀時は再び小太郎をぐっと抱きしめる。
ドクン、ドクン、
互いの鼓動の高まりを、肌を通して、互いに感じ合う。
「身体さわられるの、どんな感じがする...?」
少し頬を紅潮させながら小さく問うと、小太郎はもっと顔を赤くして、小さく答える。
「わかんない、けど...、じんじんして、変な気持ちに、なる...」
ドクン、ドクン、
「もっと、さわっていい...?」
「......うん、」
「俺も、もっとさわりてぇ...し、それに、」
「ん...?」
ドクン、ドクン、ドクン、
「な、こたろ、ここ、さわって...」
少し掠れた、思春期の少年の声でささやく銀時の息は、心なしかやや荒い。
導かれるままにおそるおそる触れた銀時のそれは、すでに熱く硬くなっていて、2年前の銀時の肉体とは違うことを小太郎は思い知る。
ドク、ドク、ドク、ドク、
「銀...、」
ドク、ドク、ドク、ドク、ドク、ドク、
「...ぅん、」
突然塞がれる口唇。未成熟な粘膜を重ね、銀時の舌が口内に入り込んできて、
「んっ、ん、んぅ...」
まだ性的な感覚に慣れない小太郎は、キスですら幾分身体を強張らせる。
「怖いか...?」
口唇を触れさせたまま問う銀時に、
「...銀時、なら、怖くない...」
きゅっと背に縋りつき、健気なほどの必死さで答える。
「悪いけど、俺...、もう、止めらんねぇから」
まるで世界中の他の誰にも聞かれまいとするようほどの小さな声。
そして再度交わされる、拙い口付け。
「んぅ、っ...」
「こたろ...」
互いに頬を紅潮させ、ただひたすらに、舌を触れ合わせる。
そうするうちに銀時の手が小太郎の身体に伸び、そしてその手が小太郎の最も敏感な部位に触れ、
「んぁん」
薄い肩がびくりと揺れ、快感と怯えがないまぜになった、大人が聞けば庇護欲をかきたてられるような甘く可愛い声が上がる。
「小太郎、」
思わずきゅっと瞑った目をそっと開けると、そこには銀時の、見たことのないような表情。
2年の時を感じさせる、子供から思春期の少年へと成長したその眼でじっと見つめられ、小太郎は身体中がじぃんとなるのを感じる。
「銀時...、」
それは今までに感じたことのない、身体の芯から熱くなるような感覚。
銀時と一緒にいるのに、それだけじゃなくてもっと、何かがほしいような、不思議な感じ。
でも、何がほしいのかわからない。
「ここ、さわって、いいか?」
目を合わせたまま、銀時はゆっくりと小太郎のそれを弄り始める。
ゾクリ、
「ひ、ァ...っ」
全身を痺れさせるほどの熱い感覚が、銀時の指先からじくじくと導き出される。
我を失うようなその感覚が怖くて、小太郎はぎゅっと銀時にしがみつく。
「怖くないから、じっとしてろ...」
指の動きがだんだんと早くなってきて、小太郎の息が熱くなってきて、銀時の息も荒くなっていく。
「ぁん、や、んやっ...」
身体中を浸すその感覚に怯えながら、小太郎は必死に銀時にしがみつき、それでも声は可愛く甘く、幼く熱い。
「こたろ、きもち、いいか?」
懸命に指先を動かし、少し息を荒げながら、銀時が問う。
「んや、ぁ、頭が、おかしく、なりそう...」
大きな瞳に涙をいっぱいに溜め、銀時の肩に額をうずめて、小太郎が熱い息を吐く。
「...俺も、おかしくなりそう」
言う銀時も頬を紅潮させ、小太郎の様子に魅入られるように指を動かし続ける。
「ぁん...あっ、ゃ、ぁっ、ぎんとき、や、ぁんっ」
だんだん刺激が強くなってきて、小太郎の喉が震え始め、銀時の背に回された指が怯えるように宙を掻く。
「ぎん、ぁ、や、こわ、こわいっ...!」
「俺にしっかり、掴まってろ」
肩を震わせながら熱い息を吐く黒髪の少年と、それをしっかりと抱きとめる銀髪の少年。
やがて一際甘く可愛い声が上がり、黒髪の少年の身体がくったりと脱力する。
銀髪の少年はそれをぎゅううと抱きしめて、もう一度貪るようにくちづけた。
4.
「...こたろ、大丈夫か?」
先刻よりもわずかに上擦った声。小太郎は銀時の背を包むように手を回し、息を整えようとしながらも懸命に答える。
「...うん、少し、こわかった、けど、だいじょうぶ...」
はぁ、んは、っは、
耳元に当たる、小太郎の湿った吐息。
銀時は小太郎を抱きしめる腕に思い切り力を込め、下半身を押し付けるように身体を密着させた。
「ぎん、とき...?」
身体に押し付けられる、硬くなった銀時のそれに、どうしていいかわからず小太郎が戸惑う。
「...小太郎、」
掠れた声で、赤い瞳で、銀時がささやく。
「...あいたかった。」
じっと目が合い、小太郎の心臓がトクンと高鳴る。
次の瞬間、銀時は濡れた指を小太郎の内部にぐじゅっと突き入れた。
きゅうんッ、
「ンやぁっ...!」
初めてされるその行為に大きく肩を震わせ、泣き声に近い甘い声を上げる小太郎。
痛みと異物感と、それとは違う、恥ずかしくて恥ずかしくて頭がおかしくなりそうな、変な気持ちが全身を襲う。
「ひゃん、あっ...」
「どうしようもないくらい、あいたかった。」
クイ、クイッ、
内部でぎこちなく動く、少年の指。
「ひぅ、んんっ、あ、待って...!」
自分が何をされているのか全く頭がついていかず、ただ指を挿れられたそこからじゅくじゅくと滲み広がる変な気持ちが恥ずかしくて怖くて頭がおかしくなりそうで、小太郎は震える手で銀時にしがみつく。
「待って、待ってっ、ぁんっ...!」
肌を桃色に染め、薄い肩を捩じらせて、あん、あん、未成熟な声を上げる小太郎。
愛らしく身悶えるその身体に、銀時は頬を紅潮させ、夢中になって指を掻き回す。
「こたろ、こたろ、俺の、小太郎...」
「ぎんっ、っふ、待っ、...ぁ、う」
ぽってりとした口唇で幼く鳴くその声音が、それでも少しずつ、少しずつ、つぼみが花開くように色付いていく。
「ぁ、んや、...はっ、ぁ、ふ」
その声に、表情に、銀時もまた、全身がどうしようもなく痺れるのを感じる。
「小太郎、」
切羽詰った声でその名を呼び、じゅっと指を引き抜いて、腫れた自身を小太郎の奥にくっつける。
「アっ...」
突然指を抜かれ、代わりに熱いものを押し付けられて、小太郎の全身がじぃんと粟立った。
「こたろ、俺が何するか、わかるか...?」
額をくっつけて、熱く上擦った声で、何かに憑かれたような瞳で、銀時が小さく聞く。
「...銀時に、なら...何、されても、いい」
まっさらな小太郎には、これからされることはよくわからないけど、
火照った頬で、潤んだ瞳で、小さくそれでもはっきりと答える。
次の瞬間。
ずじゅじゅぐっ、
「っんんぁッ...!」
「...っく、」
一気に二人の身体が深く繋がった。
「ぎん...っ、」
「こたろ、」
頭が、身体が、熱くて熱くて。
本当に、おかしくなってしまいそうなくらい。
小太郎の身体が痛みに強張っているのがわかり、少しでもやわらげようと必死に身体を撫でていると、その手を包み込むように、ゆっくりと小太郎の掌が重ねられた。
「ぎん、とき...」
はふ、はふ、
苦しげに息を吐きながら、小太郎が名を呼ぶ。
「だいじょうぶ、だから...」
健気に微笑む小太郎に、銀時は、身体の奥からどうしようもないほどのむずがゆく熱い気持ちが湧き上がってくるのを感じる。
「こたろ...」
重ねられた掌を自分の背に回し、自分も小太郎をしっかりと抱き込んで、口唇を重ねる。
ちゅぱ、ちゅ、
つたない音とともに粘膜を触れ合わせてから、額と額をくっつける。
「...今、俺たち、つながってるんだぜ...」
銀時が、深く息を吐きながら、ようやく安心したように呟く。
「...うん...」
銀時の安心した声を聞いて、小太郎もようやく、銀時に再び逢えたことの喜びに満たされる。
「...なあ、どんな感じが、する?」
「...じんじん、する」
「それから...?」
「ぼうっと、する...」
「...そして?」
「...あつ、い、すごく」
「痛くは、ないか...?」
「...少し、だけ」
「...ごめん。でも俺...」
「...いい、痛く、ない...」
「んだよ、それ...」
他の誰にも聞かれまいとするかのように、ひそひそと二人だけのささやきを交わす。
ずっと同じ時を共有してきた二人が、引き離されてから、およそ二年。
子供から思春期の少年へと成長した二人。
そうなることがまるで必然であったかのように、二人の少年は身体を繋げ合わせた。
5・6へ
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